『アサシン クリード シャドウズ』は7つの方法でシリーズの定型を一新する

2025.1.23
執筆:寄稿者:リック・レーン

『アサシン クリード シャドウズ』は、この歴史アクションアドベンチャーシリーズを封建時代の日本に初めて持ち込み、ファンの長年の夢を実現しています。戦国時代真っ只中を舞台にした『アサシン クリード シャドウズ』では、たくましい戦闘志向の侍である弥助と、ステルス重視の忍者である奈緒江という、2 人の非常に異なったキャラクターの視点からストーリーを体験できます。

昨年の発表以来、これがシリーズにとって何を意味するのかが気になっていました。Ubisoftはこのチャンスを利用して、新時代に向けてシリーズを再構築するのでしょうか?それとも『アサシン クリード シャドウズ』は単に着物を着た『アサシン クリード』のように感じられるのでしょうか?

今週初め、私はこのゲームに飛び込み、プロローグを探索し、オープンワールドで数時間過ごす機会がありました。『アサシン クリード シャドウズ』『アサシン クリード』の馴染みのある構造を維持しながら、シリーズのコアシステムの多くに大きな変更を導入しています。Ubisoftのこの最新作がオープンワールド方式を刷新する7つの方法をご紹介します。

 

『アサシン クリード シャドウズ』は以前の『アサシン クリード』シリーズに比べて早いスタートを切る


以前の2本の『アサシン クリード』タイトル、『アサシン クリード オデッセイ』『アサシン クリード ヴァルハラ』は、広大なオープンワールドと、同様に長いオープニングを特徴としていました。『アサシン クリード オデッセイ』では、プレイヤーはエーゲ海諸島を横断する冒険に乗り出す前に、ケファロニア島を探索するのにかなりの時間を費やしました。同様に、『アサシン クリード ヴァルハラ』では、プレイヤーはノルウェーの雪景色の中で12時間近く過ごした後、メインの舞台である暗黒時代のイングランドに向けて出航しました。

『アサシン クリード シャドウズ』は前作の広大なスケールに匹敵する一方で、アクションへと素早く移行します。弥助と奈緒江は、一連の簡潔なプレイ可能なシーンを通じて紹介され、弥助が日本の大名織田信長の下で台頭し、奈緒江がアサシン教団と関係を持つようになった経緯を素早く概説します。オープニングはテンポが速く、アクション満載で、プレイヤーは大規模な戦闘に巻き込まれ、最初の暗殺を遂行します。これがすべて最初の90分以内に行われます。
 

2人のプレイヤーキャラクターは(ほぼ)いつでも切り替えられる


『アサシン クリード』ではこれまでもプレイヤーがさまざまなキャラクターを操作できましたが、『アサシン クリード シンジケート』以来初めて、『アサシン クリード シャドウズ』では2人の主人公が登場します。『アサシン クリード シンジケート』と同様に、これらのキャラクターはそれぞれ異なるプレイスタイルを提供するように設計されています。弥助は刀で敵を切り裂く強力なキャラクターですが、パルクールでは遅く、ステルススキルも劣ります。対照的に、奈緒江は弥助よりも機敏でステルス性に優れていますが、直接の戦闘ではより脆弱です。
『アサシン クリード シャドウズ』2
デモでは両方のキャラクターを試すことができると期待していたものの、『アサシン クリード シャドウズ』では1つの視点に強制されることがほとんどないことに驚かされました。実際、弥助と奈緒江をほぼいつでも切り替えることができます。

オープンワールドを探索する際には、この柔軟性を活用できます。プロローグの後、デモは、地元の領主の誘拐された息子を追跡するという広範をカバーするミッションに早送りされました。このミッションの調査フェーズでは、私は奈緒江としてプレイし、優れたパルクールとステルス能力を利用して立ち入り禁止区域に忍び込み、情報提供者を尋問しました。しかし、調査中に、待ち伏せが迫っていると思われる神社にたどり着いたとき、私は弥助に切り替え、彼の戦闘力に頼って安全に脱出しました。

さらに大きな驚きは、『アサシン クリード シャドウズ』がこの柔軟性を最もドラマチックなミッションシーケンスに組み込んだことです。デモは、弥助と奈緒江の両方が登場する複雑な城への侵入で最高潮に達しました。ミッション全体を通して1人のキャラクターを使い続けることを強制するのではなく、ゲームでは、奈緒江としてこっそりと侵入するか、弥助として正門を通り抜けるかなど、2人のキャラクターを複数回選択する機会が提供され、クライマックスのボス戦など重要な瞬間にキャラクターを切り替えることもできました。
 

相棒のワシの代わりに配備可能な偵察兵を導入


シリーズの最近の作品と同様に、『アサシン クリード シャドウズ』では、塔や見晴らしの良い場所に登っても、マップ上の近くの場所がすべて表示されることはなくなりました。代わりに、さまざまな方法で手がかりを集め、つなぎ合わせて、多くの目的、重要な場所、暗殺対象を自分で発見する必要があります。

以前は、主に相棒のワシの助けを借りて、文字通り鳥の視点で景色を眺めていました。しかし、『アサシン クリード シャドウズ』では、これまでのシリーズでおなじみだったワシの相棒は姿を消し、その代わりに作品のテーマにふさわしい、偵察兵のネットワークが登場します。
『アサシン クリード シャドウズ』1
偵察兵をワールドマップで派遣して、特定の半径内にある重要な場所を発見し、強調表示することができます。デモでは、行方不明の少年を捜索する最初の手がかりは、誘拐事件に関係する侍の妻でした。手がかりから、彼女が街の西地区に住んでいることがわかったので、その地域に偵察兵を派遣して、目的の場所を正確に特定しました。

誤解のないように言っておきますが、偵察兵の使用は必須ではありません。自分で場所を発見することもできますし、今回の場合は街が小さかったので偵察兵がいなくても簡単に目的地を見つけることができたでしょう。しかし、日本のより広いマップを探索においては偵察兵の価値が明らかになります。この機能を直接テストすることはできませんでしたが、『アサシン クリード シャドウズ』ではゲーム中に偵察兵をもっと募集することができ、複数の偵察兵を配置すると捜索範囲が広がり、より広範囲をカバーできます。
 

奈緒江はこれまでのシリーズの中で最も機敏なキャラクター


奈緒江は弥助よりも素早さとステルス性に優れているだけでなく、『アサシン クリード』史上最も適応力の高いキャラクターのひとりとなるようなさまざまなユニークな能力を誇っています。グラップリングフックを装備した奈緒江は、プラットフォーム間をスイングして移動し、張り出した岩棚に直接登ることができます。デモ中、私はこれが建物の探索中に警備員を避けるのに便利だと感じました。警備員が近づくと、すぐに次の階や屋上に登ることができたからです。また、グラップリングフックにぶら下がったまま、ターゲットの上に急降下して、サプライズ暗殺を実行することもできます。

奈緒江の敏捷性は移動の方法のみにとどまりません。登るのと同じくらいの速度で降下もでき、岩棚から側転して楽々と降りることができ、はい降りたり落下ダメージを受けたりする必要がありません。奈緒江は戦いに強いだけでなく、機敏な動きで逃げることも得意です。独特なスプリント回避動作を駆使して障害物を飛び越え、敵の数が多いときには素早く身を引くことができます。
 

うつ伏せになることができる


「横になる」ことはゲームにおいて画期的な機能のようには思えないかもしれませんが、多くのステルスゲームでは必須の機能です。『アサシン クリード シャドウズ』で、ついにこのメカニズムが『アサシン クリード』に導入され、奈緒江は地面に平らに伏せてほふく前進することができます。デモでは、これが役立つ場面が数多くありました。

情報提供者の妻を探しているときに、傭兵の一団が彼女を自宅で困らせている場面に遭遇しました。発見されるのを避けるため、私はうつ伏せ能力を使って敷地の周囲の壁に沿って生えている背の高い草の間を這っていき、人気がなく、すぐに通り抜けられる無防備なドアを見つけました。さらに、去ろうとしたとき、家から這い出せる落とし戸を見つけました。これにより、私の脱出は侵入時よりもスムーズに進みました。

『アサシン クリード』はステルスにあまり力を入れていないと個人的には感じていたので、地面を這って移動できる機能はゲームの流れを変えるものだと思いました。また、伏せたまま敵を倒したり、左右に転がったりできるので、低いカバーの内外に素早く移動できます。
『アサシン クリード シャドウズ』5
 

弥助は破壊的な力を持つ


弥助のプレイスタイルは、『アサシン クリード』のいずれのキャラクターとも異なります。パルクールは遅く、奈緒江ほど機敏ではありません。また、重い侍の鎧を着ているため、ステルスが難しくなります。しかし、彼はその欠点を、圧倒的な力で補っています。刀を使えば敵を簡単に切り裂くことができ、ダッシュするだけで突撃して敵を倒すことができます。この能力により、フェンスや障子などの障害物を突き破ることができるため、逃げる敵を追跡する際には意外なほど効果的です。奈緒江ほど素早くはないかもしれませんが、弥助はエリア内をより直線的に移動でき、途中にある障害物を突き破ってターゲットに到達できます。

デモでは、群衆を制圧するための強力なキックや、刀を素早く鞘に収めてから突進し、行く手を阻む者を皆殺しにする破壊的な動きなど、弥助のユニークな能力も見受けられました。さらに、刀以外のアプローチを好む場合は、火縄銃で敵を倒すこともできます。
 

戦闘は今までにないほど残忍(でスタイリッシュ)


『アサシン クリード』シリーズはこれまでも暴力を描いてきましたが、『アサシン クリード シャドウズ』では激しい戦闘でこのレベルをさらに引き上げています。どちらのキャラクターでの戦闘も、斬首や喉の切り裂きなど、残忍な処刑で満ちています。特に弥助は、敵を刀で突き刺して空中に持ち上げるという恐ろしい技を持っています。戦闘以外では、その名にふさわしい「残忍な暗殺」という能力もあります。

この残忍さのレベルが増すことで、戦闘がより様式化されて描写されます。重要なターゲットを暗殺するときや、弥助のソードラッシュなどの特定の能力を使用するときは、画面が白く点滅し、日本の書道の巻物を彷彿とさせる血しぶきとともにキャラクターのシルエットが表示されます。これは、『アサシン クリード シャドウズ』の戦闘の映画的なスタイルにマッチした巧妙な視覚的タッチです。

『アサシン クリード シャドウズ』は、3月20日(米国時間)にリリースされますが、現在、Epic Games Storeで事前購入が可能です。