ニュース

『007 First Light』は、豪華スター陣が彩るボンドの誕生秘話

A
Alyssa Mercante
2025年12月12日
『HITMAN』のスタジオ、IO Interactiveは、2026年3月にリリース予定のボンドゲーム『007 First Light』で、自分たちの限界を押し広げることに意欲を見せています。

The Game Awardsに先駆けて行われた限定パネルディスカッションにおいて、IOIのCEOであるHakan Abrak氏は、暗殺ゲームの作り手にとってボンドとの結びつきは自然な適性だとしつつも、ゲームプレイは「代名詞であるステルスとクリエイティブな問題解決」から「緊迫したスパイ活動」まで、多様なスタイルになると強調しました。チームにとって本作は、これまでで「最も野心的なプロジェクト」だと述べています。

『007 First Light』のプレイヤーは、完全に再構想されたこのオリジンストーリーの中で、ボンドと共に成長していきます。そして、大量の雑魚たちや、ときおり登場する犯罪の首謀者を相手に、スパイ技術、戦闘、即興、あるいは多様な007スタイルのガジェットをどう使って攻撃するのかを選択できます。

「私たちの目標は、ボンドが実際に007になる前から、ボンドらしく感じられる真のスパイファンタジーとして『007 First Light』を作ることでした」とAbrak氏は説明します。「その中で、世界を股にかけることは体験の中心になります」とも語っています。

短いトレーラーでは、木漏れ日の中で小粋に決めたボンド、山の縁にぶら下がる乱れた身なりのボンド、さらには、腹を空かせた雌ワニたちのいるくぼみの上で足首を縛られ逆さ吊りにされたボンドまでが映し出されます(そこでボンドが、ワニが女性であるとジョークを言うのが愉快です)。

また、優れたボンド映画と同様に、『007 First Light』にも個性豊かなキャストが揃っています。マネーペニー、M、Qといったシリーズおなじみの人気キャラクターが新解釈で描かれているほか、独自のキャラクターも登場し、そのうち2人はハリウッドの大物俳優が演じています。

セリーナ・タン博士が紹介されるトレーラーでは、スクリーンの後ろ側に立ち、向こう側で何かを操作している、女性のぼやけた姿が映し出されます。カメラがゆっくりとパンする中、彼女はボンドに「すぐ終わる」と保証します。やがて彼女がスクリーンの裏から姿を現すと、そこに現れたのは紛れもないジェンマ・チャン氏(『エターナルズ』)の顔でした。その後間もなく、チャン氏本人も実際にステージに登場しました。

「かなり奇妙に感じられます」とチャン氏は、人生で初めて自分自身がビデオゲームに登場することについて語りました。「このキャラクターがどう扱われるのか、とても興味がありました。あのような形で自分に命が吹き込まれるのを見るのは興味深い体験です」

セリーナ・タン博士は、若きボンドのキャリアにおける重要人物です。Abrak氏によれば、ゲームが進むにつれて彼女はボンドに挑み、彼の本能を試すことで、彼が00として形作られていくのを助ける存在だといいます。この役はチャン氏にとってもやりがいのあるもので、これまでに演じてきたものとはまったく異なるものでした。

「映画やテレビでは、セットがあり、衣装があり、会話する相手の役者もいます。しかしゲームでは、基本的に自分一人です。自分をそのキャラクターに本当に投影しなければなりません」とチャン氏は語ります。「とはいえ、根本的には同じプロセスです。動きやタイミング、意図、そしてオーディエンスに何を感じてほしいのかを考えています」

しかし、『007 First Light』に見た目と声を提供しているスターはチャン氏だけではありません。ボンドはモーリタニアのアレフにも向かい、海賊王バウマと対峙することになります。バウマは優雅さと流麗さを併せ持つ人物で、影に包まれた状態で登場し、アレフを蝕む欲について独白した後、罪人らしき人物を前述のワニの穴に蹴り落とすよう手下に命じます。彼が光の中へ歩み出ると、肩幅の広い黄色いスーツに散りばめられた金色の鱗が光を受け、むき出しの胸元がきらめきます。そこで初めて、彼が象徴的なシンガーであるレニー・クラヴィッツ氏であることに気付かされます。クラヴィッツ氏本人もオーディエンスに向けて、自身初となるビデオゲーム出演について語りました。

「とてもエキサイティングです。私は子供の頃からずっとジェームズ・ボンドのファンでした。1970年代初頭から、映画が公開されるたびに映画館へ行き、列に並んで観ていたんです」とクラヴィッツ氏は語ります。「ですから、この話をもらったとき、興味をそそられました。引き受けると答えて、参加し、これを行ったんです。本当に楽しく、そして興味深い体験でしたし、このキャラクターが動き、生きているのを見るのは信じられない気持ちです。」

Abrak氏は、クラヴィッツ氏が『007 First Light』の雰囲気に完璧に合う創造的エネルギーを持っていたこと、そしてシンガーとしての音楽性が自然に噛み合ったことを語りました。「彼にはどこか催眠的な要素があります」とAbrak氏はバウマについて述べましたが、実際にレニー・クラヴィッツ氏本人を目の前にすると、同じ言葉が彼自身にも当てはまると感じられます。

役作りについてクラヴィッツ氏は、自然にハマったと言います。「リズム、感情、ピッチ。音楽を録音しているときでも、こうしたものを録っているときでも、すべてが僕にとっては音楽のように感じられるのです」と語りました。

そして、体を鍛えた成果がバウマの体つきに表れていることに誰かが触れると、クラヴィッツ氏は笑い、「あれは替え玉ではありませんよ」と言いました。

IO Interactiveはこれまでも、『HITMAN』ではマッツ・ミケルセン氏(皮肉にもボンド映画の悪役を演じた俳優です)や、最近リリースされた『Elusive Target』ではエミネム氏といった、大物セレブを起用してきましたしかし『007 First Light』は、スタジオが最も得意とする要素を取り出し、それをあらゆる方向へ拡張しようとする本気の試みに見えます。そしてそれは、まったく新しいプレイヤー層であるボンドファンに向けたものでもあります。

「このゲームは非常にボンドらしく、そして決定的に、非常にIOIらしい作品です」とAbrak氏。

『007 First Light』は、2026年3月26日(米国時間)に、PS5、Xbox Series X|S、Nintendo Switch 2、そしてPC(Epic Games StoreおよびSteam)でリリースされます。