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『インフィニティニキ』が究極の着せ替えゲーム、そしてそれ以上になるまで
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Carli Velocci
そして今、『インフィニティニキ』が登場します。これは『ニキ』シリーズ初のモバイル領域を超えたタイトルであり、中国の開発会社Infold Games(Papergames傘下の新しい国際的レーベル)にとっても初の非モバイル向けタイトルとなります。『インフィニティニキ』は12月5日(米国時間)にモバイル、PlayStation 5、PCでリリースされます。このシリーズの歴史を知らない方は、このゲームが実際にどれほど大規模かをご存知ないかもしれません。Infold Gamesは初めてUnreal Engine 5を使用しただけでなく(驚くことに、Unreal Engine 4からアップデートしたのはリリースの約12か月前です)、これまでPCやコンソール用のゲームを制作したことがありませんでした。同社のゲームはモバイル分野で大成功を収めてきましたが、思い切って、『ニキ』がどのような存在になり得るか、というアイデアを広げたいと考えたのです。
間違いなく、『インフィニティニキ』は『ニキ』シリーズ史上最高の作品です。過去作とは異なり、ただの着せ替えゲームの枠にはとどまりません。確かに、ファッションは大きな要素となります(かわいいコスチュームに着せ替えできない『ニキ』のゲームなんてありえませんから)。さらにInfoldは一歩踏み出し、プラットフォーム、オープンワールド探索、釣り、ペットの手入れ、写真撮影、さらには新しい種類のマルチプレイヤーの要素を組み込みました。これは新しいプラットフォームというだけではありません。『ニキ』は大幅なイメージチェンジを行い、少なくとも3,000万人(事前登録数を参考にした場合)のプレイヤーがそれを目にすることになります。
『ニキ』の歴史
『ニキ』シリーズは『ニキの愛されコーデ』でその歴史をスタートさせ、それはiPhone 5の時代にまで遡ります。当時のコンセプトはシンプルでした。普通の女の子であるニキを状況に合わせて最高のコーディネートで着せ替え、ハイスコアを獲得するというものです。Infold Gamesの創設者である姚润昊氏は、当時大学院の卒業を間近に控えており、App Storeにあった他のゲームよりも高品質でカジュアルなモバイルゲームを作りたいと考えていました。姚氏は『ニキの愛されコーデ』を完成させるために認識のなかった3人のスタッフを雇い、完成後も全員がフルタイムでゲーム制作を続けることを決意しました。
以降の『ニキ』シリーズの土台を築いたのが、この『ニキの愛されコーデ』なのです。コンテストといった後続ゲームほどの機能は備えていませんが、なじみのある基盤はすべてしっかりと存在しています。彼女は象徴的なピンク色の長い髪をしていて、モモは短い黄色いマントを被っています。衣装、ウィッグ、メイクを選ぶユーザー操作の仕組みと共にUIが確立され、それが後のシリーズ作品の基盤となりました。プレイヤーはコスチュームを身に着け、求められる要素にどれだけ従ったかに基づいて評価されます。もっとも、最高のコーディネートを競うためのものではなく、与えられたラベルで最高得点になるようにコスチュームを組み合わせることが目的でした。クオリティの面でより重要なのは、ニキの過去と世界に関連する他のキャラクターたちと出会い、経験を積んでいくことで物語が展開していくという点でした。

2013年の続編『ニキ日記~世界旅行編~』では、より多くのショップが追加され、クラフト要素が導入されるなど、コンセプト全体が大幅に拡大されました。最大の変化はストーリーで、行方不明となっているニキの父親を一緒に探し、不思議なマップをたどるというものでした。『ニキの愛されコーデ』では、ニキは家族や猫と共に日常生活を送るだけでしたが、その続編ははるかに壮大なものになっています。
『世界旅行編』はPapergamesのウェブサイトで、「着せ替えスマートフォンゲーム市場の代表作」と書かれています。これは、グローバルなアプリストアに追加されたシリーズ初のゲームであり、『Hello Nikki: Let's Beauty Up』という名で英語版もリリースされたためです。このタイトルが人気を博すなか、『ニキ』シリーズは2015年に『ミラクルニキ』で金鉱を掘り当てます。この第3作は長年の『ニキ』ゲームのプレイヤーに多くの新機能を提供しました。同時に、新規プレイヤーも長きにわたって楽しめる、期間限定のコスチュームが獲得できるイベントを頻繁に開催するなど、豊富なガチャオプションが用意されました(これは私自身の経験から断言できます)。またこの作品は、これまでで最も幻想的なストーリーでした。本作では、ニキはもう普通の女の子ではありません。彼女はマーベル大陸に連れていかれ、そこでちょっとした対人関係から本格的な政治戦争に至るまで、さまざまな対立においてファッションバトルを繰り広げます。Papergamesは、『ミラクルニキ』は全世界で愛され、シリーズ累計ユーザー数は1億人を超えたと宣伝しています。
しかし、Papergamesにとっては十分ではありませんでした。2021年に『シャイニングニキ』がリリースされます。その体験は『ミラクルニキ』でプレイヤーが体験したものと似ていますが、大きな違いが一つありました。それは、3Dグラフィックです。『ニキ』のゲームは常に豪華で、特にコスチュームには並外れたディティールが施されています。2021年の『シャイニングニキ』で、スタジオはゲームの制作方法を突き詰め、Unityに切り替えることで、プレイヤーがメインキャラクターとの絆をより深める方法をさらに追加しました。
事業開発担当副社長であるアリシア・ホワン氏は、ニキシリーズは会社の成長と比例して進化していると語ります。「私たちの会社の成長や組織としてのあり方に、もっと結びついています」とホワン氏は説明します。最初の2作品は独立した冒険的事業で、規模もはるかに小さいものでした。『ミラクルニキ』で会社の規模は数百人に成長したものの、まだサードパーティのパブリッシャーを利用していたため、初めてさまざまな言語にローカライズすることが実現しました。『シャイニングニキ』で『ニキ』シリーズは3Dに移行しました。
『ニキ』シリーズは、登場した当初から着せ替えゲームの分野で独特な存在でした。ファッションは非常に大きな要素ですが、『ニキ』は常にそれ以上のゲームでした。プレイヤーがメインクエストを進めることで展開するストーリーが常にあり、加えて大規模なガチャ要素が人々を惹きつけ続けました。『ミラクルニキ』の成功、Robloxの大ヒット作『Dress to Impress』、さらに西洋におけるこのジャンル全体の爆発的な人気には、大きな関連性があることが見て取れます。
しかし、すべてモバイル向けでした。スタジオはさらに上を目指していました。
『ニキ』シリーズと中国のゲームにとっての進化となる『インフィニティニキ』
Infold Gamesは、『ニキ』シリーズのゲームを制作するのと同じくらい、技術面において新しい挑戦をすることを重要視しています。今回リリースされる新作は、2020年の新型コロナウイルス感染症が大流行した世界情勢にインスパイアされています。過去の『ニキ』シリーズでも暗い話題に触れており、ニキが戦争に巻き込まれることもあったものの、チームは少し違ったことを試みたいと考えていました。
「『私たちが作るべきなのは、幸せに感じられ、世界と平和を築く、人々に関するゲームなのかもしれない。人々が日常生活の中で幸せな瞬間を見つけたり、美しい世界と交流したりする体験を提供するゲームなのだ』と気づいたんです」とホワン氏は語ります。「『インフィニティニキ』の核となるインスピレーション源は、『ニキ』シリーズの全作品に共通する感情に似ていると思います。それは前向きで、感情面の結び付きがあって、普遍的で陽気なものなんです」そして、そのメッセージを伝えるためには、モバイルだけではなくより多くのプラットフォームに対応する必要がありました。

『インフィニティニキ』は、ありのままの感情よりも、むしろ喜びや前向きさといったコンセプトに焦点を当てており、これまでの作品よりも明らかに明るい雰囲気になっています。リラックスしたペースで、取り組むべきタスクはほとんどありません。プレイヤーは歩き回って、見つけたものとインタラクトすることが想定されています。写真撮影においては、プレイヤーはカメラに向かってポーズを取り、出来上がった画像やそこに映り込んだ小さな生き物を鑑賞して楽しむことができます。他のプレイヤーにメッセージを残す方法さえも用意されています。これは、シングルプレイヤーゲームで、競争的な要素はありません。
「ゲームの物語のスタイルは軽めだと思います。明るく、もっとさりげない感じです」とホワン氏。「戦闘では『戦う』という言葉を使わず、『浄化』という言葉を使います。つまり、この世界のほとんどのNPC、動物、生き物が親切なことを示唆しています。それが、この『インフィニティニキ』で私たちが伝えたいことなんだと思います。癒しの体験や、平和を築くことについて何かを作る場合は、大抵その世界全体と物語の雰囲気を少し明るくするものですから」
『インフィニティニキ』には、プレイヤーがマーベル大陸の世界を堪能するという目的があり、それを確実に実現するため、開発陣はゲームをオープンワールドプラットフォーマーにすることを選択しました。これはあまり見かけないジャンルの組み合わせですが、おかげでプレイヤーは周りの環境が見やすくなるのだとホワン氏は言います。「奇妙な選択」であることは認めながら、理にかなっていると説明しています。
「ゲームをプレイする際、プレイヤーは敵や起こっている出来事に注意を向けます。クエストを進めるために、NPCを追うことにすべての注意を向けてしまいがちです。タスクに集中しすぎて、周りの世界に目が向かなくなるんです」とホワン氏。「プラットフォームは最適なメカニズムです。プラットフォーム上でプレイすれば、キャラクターだけでなく、その周りにも注意を払うようになるからです」
本作のプラットフォームは、他のゲームと比べてそれほど複雑ではなく、タイミングを重視したものでもありません。時間制限もなく、重要なクエストを達成するために、特定の方向に進まなければならないということもありません。全体の美しさに重点が置かれており、コスチュームに加えて、環境やキャラクターデザインにも一層の注意が払われています。異なる衣装によってニキにさまざまな能力やブーストが与えられるため、着せ替えの仕組みはこの体験に不可欠な要素となっています。クラフト機能も登場します。プレイヤーはこの世界で素材を集めて、コスチュームを作ったり、アップグレードしたりできます。
そして、Infoldが望むゲームを制作するために、ゲームエンジンを再び移行する必要がありました。まずはUnreal Engine 4から始め、Unreal Engine 5に切り替えました。この事に関してホワン氏は、特にアジアの開発者の間では「非常に大胆な試み」だったと評しています。Unreal Engine 5には、彼らがやりたかったことをすべて実現できるツールが揃っていました。クロス(布)の作成機能を使い、それぞれの生地に独自の特性を持たせることで、衣装の重みや透明感をプレイヤーが感じられるようにすることができました。新しいライティングのオプションや反射効果も活用しました(これは輝くものやラインストーンにとても重要です)。『インフィニティニキ』は写真のようなリアルさはありませんが、『ニキ』スタイルのリアルなファンタジーなのです。
「没入感が極めて高く、説得力のある世界観を実現できるのは、Epicのエンジンだけです。人々に幸福を感じてもらうには、幸福そのものが非常に説得力を持つものであるべきなんです」とホワン氏は語ります。「たとえ、それが少し技術的に不可能に思われ、非常に困難な条件を伴い、大きな投資を必要とし、Epicチームと多くの共同作業が求められたとしてもです。私たちの決断はかなり早かったです」

しかし、ホワン氏によると、それほど強い反発はなかったと言います。「私たちの会社には、デザイナーを尊重する文化があります。私たちが望むのは、アイデアを生み出すプロセス全体をスムーズに行い、最新世代のデザイン技術を活用することなんです」
『ニキ』は特に女性のユーザーを対象としたゲームシリーズであるため、中国やより広いアジア市場にとっては常に特殊な存在でした。TechNodeは2019年に、女性向けのゲームはたくさん存在するものの、ほとんどの開発者は男性向けにもゲームを制作していると書いています。報告記事には「Papergamesは一貫して女性プレイヤーを主なターゲット層として扱い、これまで公開したすべてのタイトルは女性を対象としたものである」と記されています。そのプレイヤー層は非常にモバイル寄りであり、ビデオゲームのプレイヤーの大多数が高性能のモバイルデバイスを主要なプラットフォームとして使用しています。コンソールやPCの女性プレイヤーはまだ少ないですが、『黒神話:悟空』や今回リリースされる『インフィニティニキ』の成功によって、その状況は変わっていくはずです。
プラットフォームに関係なく、『ニキ』シリーズはとどまるところを知りません。そして、当分の間『インフィニティニキ』はアップデートが続けられる予定です。6か月ごとに新しいリージョンがリリースされ、毎月のアクティビティやさまざまなテーマの追加コンテンツが計画されています。過去の作品よりもはるかに大規模になり、ゲームプレイは異なりますが、やはり『ニキ』のゲームですので、プレイヤーはできるだけ多くのコスチュームを獲得したいと感じるはずです。そして、ほとんどのプラットフォームでプレイ可能になるため、今回初めてニキと友達になるプレイヤーがさらに増える可能性があります。
『インフィニティニキ』は、12月5日(米国時間)にEpic Games Storeでリリースされます。