ニュース

『Warhammer 40,000: Mechanicus II』では、完全にプレイ可能なネクロンのキャンペーンと遮蔽機能が導入

B
Ben Kuchera
2024年5月23日

最初の『Warhammer 40,000: Mechanicus』は、銀河系を支配する政治主体であるImperium of Man内の一種の技術モンククラス、アデプトゥス・メカニカスの文化と目的を掘り下げたゲームでした。 人命という最も豊富な資源を搾取することで権力を維持しようとする政府に設計された精神を持つエンジニアを想像してみてください。

『Warhammer』のような世界のターン制ストラテジーゲームにとってさえもかなり強烈です。 これはハードコアファンによるハードコアファンのためのゲームでした。

さて、『Warhammer』ファンには、近々発売される続編『Warhammer 40,000: Mechanicus II』に期待する大きな理由があります。 アデプトゥス・メカニカスは古代のヒューマノイドであるネクロンと戦うだけではありません。この続編では、ネクロンに完全な機能を備えた独自のキャンペーンが用意され、プレイヤーはこの謎めいたロボット種族の視点からも戦闘を体験することになります。
 

ネクロンの覚醒


『Warhammer』ファンは、『Warhammer 40,000: Mechanicus』をプレイし始めたとき、アデプトゥス・メカニカス勢力の基本を熟知していましたが、Bulwark StudiosとKasedo Gamesのチームは、メカニカスの視点から一本のゲームを作るには、もっと詳細な情報が必要だと気付いていました。

「メカニカスのゲームにおいてプレイ可能なリーダーが数名いて、ゲームデザインの観点から、それぞれに独自の特徴やプレイスタイルを与え、まったく異なるプレイができる必要があるとしたらどうでしょう? プリーストの機能やどのように表現されていたかという点を拡張する必要がありました」と話すのは、Kasedo Gamesのプロダクトマネージャーのトニー・クロス氏です。
『Warhammer 40,000: Mechanicus II』:ネクロン
ファンはこれに飛びつきました。『Warhammer 40,000: Mechanicus II』のクリエイティブディレクターであり、Bulwark Studiosの共同経営者であるエマニュエル・モヌロー氏は、続編を開発するようになると、コミュニティがひとつの重要なアイデアにこだわっていることを認識していました。

モヌロー氏はこう話します。「ネクロンはオリジナルの『Mechanicus』でプレイ可能なのか、というプレイヤーからのフィードバックを繰り返し受け取りました。 続編を発売するのなら、このフィードバックは無視できないと感じました」 実際、ネクロンをプレイ可能にしたことは、チームが続編を開発する動機となった変更のひとつでした。 「それがプロジェクトを開始させた中心となる要素のひとつだったんです」

『Warhammer 40,000: Mechanicus II』のプレイを始めると、アデプトゥス・メカニカスでプレイするか、ネクロンでプレイするかを選択できます。 どちらのキャンペーンも同じストーリーを語りますが、視点が異なります。

「あらゆる困難がありました。 まず、アデプトゥス・メカニカスとネクロンの両方に対応し、何時間ものゲームプレイを提供できるようなキャンペーンのストーリーを作らなければなりませんでした」モヌロー氏は続けます。 「アデプトゥス・メカニカスのキャンペーン中に発生する各イベントは、面白くあると同時に、ネクロンにも反映される必要があり、その逆も然りでした」
『Warhammer 40,000: Mechanicus II』:塹壕
キャンペーンひとつひとつが固有に見えて、感じられることも重要でした。

「率直に言って、ネクロンのキャンペーンはメカニカスのキャンペーンとはかなり違ったものになりますよ」とクロス氏は説明します。 「当初から、ネクロンのテーマに合わせて、UIに至るまでメカニクスのキャンペーンから大きく乖離させることが重要であると分かっていました。 すべてがネクロン仕様なんです」

したがって、一作目におけるアデプトゥス・メカニカスと同様に、ネクロン勢力のあらゆるディテール、トーン、エッセンスを忠実に表現するような、ネクロン勢力にふさわしいキャラクターとユニットをデザインするため、Bulwark StudiosはGames Workshop(『Warhammer』世界の構築した会社)と緊密に連係を取る必要がありました。また、あるキャンペーンではImperiumに対する敵対者として、別のキャンペーンでは自分たちの派閥のヒーローとして描くことが不可欠でした。

「ミニチュアで現在入手可能な数よりもかなり多くのネクロンLordが必要であると伝えると、Games Workshopの好みに合わないかもしれないコンセプトを私たちが作成するのではなく、Games Workshopが『うちの部署がいくつかデザインを開発しますね』と連絡してくれるのです。とても素晴らしいですよね」とクロス氏は話します。

最初の『Warhammer 40,000: Mechanicus』のシナリオでは、複数のキャラクターがさまざまな状況へのアプローチをめぐって頻繁に衝突していましたが、最終的な決断はプレイヤーに委ねられていました。 しかし、ネクロンのキャンペーンは非常に異なる枠組みを持ちます。

「実質、ホメロス叙事詩のようなスタイルを採用した語り手が登場します。 ネクロンのキャラクターが、現在進行中のキャンペーンで展開される出来事を語るのです。 Mechanicusのキャンペーンとはかなり異なった感じになります。 それにネクロンという勢力にとってより相応しいです」とクロス氏。

ストーリーを完全に把握するためには、プレイヤーは『Warhammer 40,000: Mechanicus II』の両方のキャンペーンをプレイする必要があります。また、エンディングが複数用意されているため、プレイヤーがストーリーを紡いでいくことができます。 ひとつの紛争を二つの異なる視点から描くことで、物語に大きな柔軟性を持たせることができますが、このアプローチには独自の課題もありました。
Warhammer 40,000: Mechanicus II
「キャンペーンをひとつプレイして、イベントを片側から体験します。 そして、もう一方の側からイベントを体験すると、プレイしていくうちに不明だった点が明らかになっていきます」クロス氏はこのように、キャンペーンがどのような仕組みになっているかを要約してくれました。 「キャンペーンをシームレスに絡ませ、プレイヤーの行動によって矛盾なく並行して進行するように物語を作り上げるのは、間違いなく困難なことです。でも、とても楽しいチャレンジでしたよ」

『Warhammer 40,000: Mechanicus II』の(チームの言葉を借りると)「真のエンディング」を見るには、キャンペーンを両サイドから完全に体験する必要があるとのことです。

まだ『Warhammer』ファンでない方は、これを読んでいて少し置いていかれている感がありますって? ご心配なく。二作目でも新規プレイヤーがゲーム開始当初から伝承に関する幅広い知識を要求されないよう、大きな努力が払われています。

クロス氏はこう話します。「私は昔、Games Workshopのメインスタジオで働いていて、Codexやルールブックの出版物を制作していました。編集者としての私の重要な仕事は、新規プレイヤーがとっつきやすくすることでした。 『Mechanicus』は、複雑な性質の世界観を考えると、信憑性という点では成功したと思います。しかし、その複雑さに圧倒されることを懸念する声も多かったと思います。 『Mechanicus II』では、この導入をもう少し柔らかくしています」
 

隠れるか、破壊か


「とても誇りに思っている要素が戦闘システムです。 『Mechanicus II』では、興味深い戦略的選択肢の深みを犠牲にせずに、より辛辣でありながら流れるような戦闘システムに作り上げました」こう話すのはモヌロー氏です。 「いずれのキャンペーンでも、プレイヤーは(ユニークな進行システムを持つ)リーダーと使い捨ての部隊で構成される小隊を率いることになります。 ここで重要なのは、部隊を失ったとしてもミッションを完了することです」

この2つのキャンペーンは、異なる外観を必要とするだけでなく、同じストーリーを新鮮な視点で表現する必要がありました。 2つの勢力のプレイスタイルが異なることも重要でした。 『Warhammer 40,000: Mechanicus II』でで採用されている重要な手法のひとつは、遮蔽機能の導入です。多くのプレイヤーが本能的に遮蔽を考慮して戦略を立てているにもかかわらず、前作にはなかった機能です。
『Warhammer 40,000: Mechanicus II』:工場
「プレイヤーが遮蔽機能を欲していたことは明確です。前作の『Mechanicus』をそのようにプレイしていたのですから」とクロス氏は語ります。 ユニットを壁の後ろに置いたり、視界から隠れたところに位置させることに何らボーナスはありませんでした。ゲームのルール上は、遮蔽がまったく考慮されませんでしたが、それでもプレイヤーはより「守られている感」があったため、そのようにユニットを移動させました。 チームが『Warhammer 40,000: Mechanicus II』に遮蔽機能を加えるにあたって、2つの勢力を差別化させるようなものにしたいと考えました。    

クロス氏はこう説明します。「ネクロンの兵士は容赦なく前進します。 物陰に隠れながらということはありません。 遮蔽機能は、Mechanicusにより頻繁に使用され、これは興味深いゲームプレイのダイナミクスを生み出します。 Mechanicusは破壊可能な地形をカバーとして使おうとし、ネクロンがそれを使わせないように立ち振る舞う… 主な目標はプレイスタイルを異にすることでした」


戦闘は地下だけでない


『Warhammer 40,000: Mechanicus II』でのもうひとつの大きな追加要素は、ゲームプレイが地下だけでなく地上でも行われるため建設可能になった前哨基地で、これはユニットと共にアップグレードできます。 リーダーをマップのどこに配置するかは、アップグレードやボーナスという点で重要ですが、これらのリーダーを使用して防衛するということは、彼らを戦闘に送ることができないことを意味します。 各ユニットの最も効果的な使用方法を戦略的に考えることが、勝利のカギとなります。

『Mechanicus II』では、追加のゲームプレイ要素を導入することを第一の目標とし、特に世界の覇権をめぐる全体的な争いに焦点を当てました。これには戦略的な資源管理と使用、領土の占領と防衛が含まれます」これを説明するクロス氏の声は興奮しています。 「すると、これは戦闘をどうプレイするかにも影響を与えますからね」
『Warhammer 40,000: Mechanicus II』:戦争マップ
この要素は、Bulwark Studiosにとって、2つのキャンペーンがそれぞれ別物であると感じられるようにするためのもうひとつの手段でした。 ネクロンには防衛的な役割が与えられていて、新たな戦力が戦列に加わっても霊廟施設を守ろうと努めます。 逆に、アデプトゥス・メカニカスはさまざまな領土に資源生成装置を建設することに重点を置き、それによって戦場での能力と影響力を高めています。

新しい地域を占領することがあれば、占領されることもありますが、戦略レベルで警戒を怠らないことが重要になります。 リーダーの配置や、戦闘に参加させるか領土防衛に活用するかの決断が、戦闘において支配的な勢力になるか、最弱になるかを左右するでしょう。

さらに、前作『Warhammer 40,000: Mechanicus』を彷彿とさせる時間的プレッシャーが再登場します。 アデプトゥス・メカニカスとして影響力を拡大、強化することを選択すれば、ネクロンには戦力を動員し、マップ上で勢力を強化するための追加時間が与えられます。 つまりはどういうことでしょう? 時間は容赦のない敵として機能するわけです。ただし、計画や作戦に過剰な時間を費矢してしまった場合、ネクロンの進歩をある程度軽減する機会を与えてくれるミッションもあります。 すべての行動は犠牲を伴うため、時間を気にしながらリスクと報酬を注意深く管理する必要があります。

確かに、オリジナルの『Warhammer 40,000: Mechanicus』には正統な結末が存在し、両方のキャンペーンを進めるにつれて、キャラクターは最初のゲームの余波に反応していきます。 しかし、『Mechanicus II』のプレイ後に誰が勝利を収めるかという疑問については… 真に適切な疑問は、なぜ『Warhammer』ゲームに「英雄」を期待するのか、ということだと言えます。

「ネクロンキャラクターの欠点や動機とともに本格的なネクロンキャンペーンを体験できるゲームは多くありません」クロス氏は笑いながら話します。 「私が『Warhammer』の世界で注目に値すると思うのは、明確な「英雄」が存在しないことです。 それぞれの立場からさまざまな正当性を探ると、Imperiumが本質的に高潔でないことが浮き彫りになりますからね」

『Warhammer 40,000: Mechanicus II』がリリースされる前にストーリーを知っておきたいですか? 『Warhammer 40,000: Mechanicus』はEpic Games Storeで入手可能です。