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『Kainga』で世界を30分で作り上げよう

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Matt Paprocki
2023年7月31日

一人で開発を行っているエリック・レンペン氏は、様々な世界を見てきました。8か国に住み、70か国以上を訪れたと言います。こうした経験がもとになって『Kainga』が生み出されました。すべて、彼が一人で開発したのです。

独学で開発を行うレンペン氏は、ゲーム作りをキャリアとして追求していたわけではありません。 「『ゲーム開発』が可能か試してみたかった」が、環境科学と国際関係の二つを専攻していたため、それらの授業に適応することができなかったと言います。 『Kainga』がローグライ都市建設ゲームと称されていることを考えると、ひょっとして、なるべくしてなったことなのかもしれません。 「マーケティング会社で働いていましたが、ちっとも楽しくありませんでした。そこで、空いた時間を見つけては、『Kainga』を作っていたんです」と、レンペン氏はメールで語ってくれました。 「『Kainga』が自分にとっての逃げ場だったので、身を投じて真剣に取り組みました」 

レンペン氏は、タイに住んでいる時にKickstarterで自身のプロジェクトを始動させました。 2021年3月に開始し、6月に『Kainga』の資金調達の目標を達成。 10月には、『Kainga』が早期アクセスでリリースされました。 「Kickstarterの成功はたしかに驚きでした」と語るレンペン氏。 「彼らのサポートなしに、成し遂げることは絶対にできませんでした。 もちろん、資金が大きな後押しとなりましたが、それはゲームの制作にかかった実際のコストのほんの一部でしかありません。 本当のメリットは、アイディアを共有できる何百人もの『スーパーファン』ができたことにあります。 彼らには本作の初期バージョンをテストして、『Kainga』をより素晴らしい体験にするための提案を行ってもらいました。 こうしたサポーターは、長い目で見れば成功に不可欠でした」

『Kainga』で世界を30分で作り上げよう - 島レンペン氏は現在ドイツに住んでおり、彼のゲーム『Kainga』はEpic Games Storeでのリリースに向けて準備が進んでいます。本作は急速に拡大しつつあるジャンルに属していますが、ユニークな方式を提供しています。「『Kainga』は都市建設ゲームとローグライトの境界線を曖昧にするものです」と語るレンペン氏。「重要な数字やユニットの管理がないことに加え、実のところテクノロジーツリーもありません。テクノロジーは、村のリーダーである弱くて無防備な『Thinker』をマップに点在するインスピレーションの源に送り込み、その世界で発見しなくてはいけないのです」

ハウスボート、気球、風車など、『Kainga』には約400ものテクノロジーの可能性が存在します。 ただし、一回のプレイでアンロックできるのは数十個だけのこともあり、自然の知恵が求められる様々な挑戦が生まれます。 死者を蘇らせるテクノロジーもあれば、天気をコントロールできるテクノロジーもあります。 また、本作には、波に浮かぶ島々、寒々とした山頂、砂の砂漠といった予測不可能な地形がたくさん登場。 予測できないということが、『Kainga』のセールスポイントです。 「敵の部族が巨大なカニの背中に乗って襲いかかってくる瞬間は、また違った種類の衝撃です!」とレンペン氏は述べます。 「このような土地にこれほど個性的で多様な町を作れる都市建設ゲームは、ほかにはないと確信しています」
 
本作のタイトルの由来をレンペン氏に尋ねてみました。 「ユニークな、強い響きの2音節の名前にしたかっただけです…。今思えば、一目見ただけで発音できる名前にすべきでした。 『Kainga』という言葉を思いついて、調べてみたら、『Kāinga』(aの上に長音記号がある)にはマオリ語で家や村という意味があり、とてもしっくりきたんです」

『Kainga』で世界を30分で作り上げよう - ポスター
『Kainga』はストラテジーゲームのユニークな形式の一つで、『SimCity』による初期の人気爆発から現代の作品にいたるまで、そのジャンルには長くて広大な歴史があります。レンペン氏がインスピレーションを得たのは、Bullfrogが開発した名作でした。「『Populous: The Beginning』という昔のゲームが大好きでした。誰かがそのようなゲームを作ってくれるのを待っていたんですが、待ちくたびれたので、自分で作ってみることにしたのです」

『Populous: The Beginning』はシリーズの3作目で、それまでのアイデンティティからは大きく逸脱しています。 神としてプレイするのではなく、主人公はただのシャーマンで、ほかの者を征服するために部族を作ります。 『Populous』のデザイナーとして有名なピーター・モリニューが、本作が開発される前にBullfrogを退社(そして自身のLionhead Studiosを設立)。『The Beginning』は、クリエイター不在で制作されたシリーズ初の作品となりました。 レンペン氏のキャラクターの「Thinker」が、『The Beginning』の影響を受けているのは明らかです。 「私は都市建設ゲームをよくプレイしますが、それらの作品の中心にあるメンタリティが好きではありませんでした」と説明する氏。 「備蓄や空腹、体温の管理が好きではないため、そういった要素は取り除きました。 何もない場所に幻想的なつまらない都市を建設するのは好きではありません。そこで、私のゲームでは非常にユニークな風景が広がるようにしました」

こうした好みとレンペン氏の世界旅行が組み合わされて、『Kainga』のデザイン哲学が形成されたのです。 「それぞれの文化が、環境や素材、自分たちが大切だと考えるものに基づいて街を作り出す、そのユニークなあらゆる方法に魅了されました」とレンペン氏は言います。 「その土地ならではの建築物や都市のデザインをゲームにエミュレートし、プレイヤーに、周りのものをぼうぜんと集めるのではなく、必要なテクノロジーやリソースを自ら手に入れるように仕向けたかったのです」

『Kainga』で世界を30分で作り上げよう - 小屋
レンペン氏のパブリッシャーは、まずは別のプラットフォームでリリースするように彼を説得しましたが、Epicでのリリースは彼が本来望んでいたものでした。「私はEpicが本当に大好きで、このゲームはすべてEpicのUnreal Engineでできています。サポートの気持ちを示せることがしたいんです!」とレンペン氏は語ってくれました。

Epic Games Storeでのリリースを待ったことで、プラスになった面もあります。レンペン氏が『Kainga』のアップデートをリリースしてくれたのです。 「Life of Spice」バージョンでは、マップの修正、8名の新たなプレイアブル「Thinker」、新しい目標やマップなどが追加されています。 こちらはかなり大規模なアップデートであり、Epicではリリース時からご利用になれます。

『Kainga』の仕事のまっただ中ではありますが、レンペン氏は『Shanty Town』という名前の別のプロジェクトも開始。 惑星ではなく街区と規模は小さくなっていますが、『Kainga』と同様、彼の世界旅行に影響を受けた作品になっていることは明らかです。 レンペン氏によれば、『Shanty Town』は「今後数か月」のうちに詳しい情報が公開される予定ですが、その間、開発の進捗を記録するビデオブログが投稿され続けているとのことです。

『Kainga』で世界を30分で作り上げよう
『Shanty Town』がリリースされるまで、皆さんは、『Kainga』に時間を奪われてしまうことになるでしょう。ライバルとなるほかの都市建設ゲームの終わりのないキャンペーンとは異なり、各ゲームは30分から1時間しかないため、本作のリプレイ性が鍵となります。プレイするたび、次のプレイを微調整するための選択肢が増えていき、プレイヤーを何百時間も夢中にさせるこのジャンルにありきたりな方法がクリエイティブにアレンジされているのです。そして、一回のプレイが短くとも、『Kainga』もまたつい時間を費やしてしまう作品になり得るのです。どうやら、Epic Games Storeのユーザーをそれほど待たせることもないようです。 

「最近は本作をEpicでリリースするための準備に集中していて、喜ばしいことに、リリースはすぐそこです!」 レンペン氏はそう締めくくりました。 彼は明らかに、自分の作品が別のストアに並び、彼がこれまで訪れてきた国々のプレイヤーにより多く楽しんでもらえることにワクワクしていました。